段ボールを折り曲げる話

2020年1月25日

段ボールで出来たケースや複雑な形状の商品固定用ブロックってどのように設計されるかご存知でしょうか。組み立てた後で必要とされる形状になるように、2次元の展開図を作り、段ボールを切ったり、折り曲げ線をつけたりします。
特に折り曲げ線の間隔を決める際には、ちょっとした工夫が必要です。
今回は、段ボールの折り曲げ線の話です。
(文書が多いのでわかり難かったらゴメンナサイ)

段ボールの折り曲げ線は「罫線」と呼びます

段ボールは表と裏の平らな紙の間に、波のような形状の紙が貼り合わされた構造になっています。この為、破れにくく丈夫なのですが、簡単には曲がりません。力任せに折り曲げようとすると、直線ではなく歪んでしまう事があります。
そこで、段ボールの箱や組み立て式のブロックを作る時は、綺麗に折り曲げられるよう、先に金属の刃物なので折り曲げ線を付けます。これを「罫線(ケイセン)」と呼びます。
例えば、段ボールの箱の大きさが小さいなと感じると、罫線の間隔を大きくしながら、調節していきます。

「罫線」をより詳しく

罫線の間隔を決めるにはコツが必要です。なぜなら段ボールには厚みが有るからです。
折り紙のような薄い紙を折っていく場合、あまり気にすることが無い紙の厚みですが、一般に流通している段ボールは、厚みが3ミリ~5ミリあります。
この厚みと罫線間隔の関係について説明します。
例えば、A段の段ボール(厚み5ミリ)に、200㎜の間隔で罫線を施し、コの字状に折り曲げて、段ボールの内側の間隔を測定したとします。一般的に、測定結果は、195㎜になると言われています。これは、段ボールに厚みが有る為、段ボールの厚みの1枚分が内側に入ってしまうと言われているからです。

一枚分が内側に入るという事は、もう一枚は外側に出ることになりますので、外側の間隔は205㎜になります。
これがB段(厚み3ミリ)であれば、同様に罫線の内側は-3㎜、外側は+3㎜となります。
但し、段ボールは内側の波形状の板紙(フルート)に影響を受けます。罫線を付けた部分が、フルートの山なのか谷間なのかによって、微妙に折れ方が変わります。この為、上手な罫線間隔を設定するには、プロの感覚も必要になってきます。
(当社では段ボール製品の設計の際は必ずサンプルを作成し、罫線間隔に問題が無いか必ずチェックしています。)

段ボールには、A段とB段の積層されたAB段があります。厚みは8㎜です。では罫線間隔に対する影響はどのようになるのでしょうか。先ほど紹介した、A段やB段の時とは異なり、罫線間隔の内側に対しては-10㎜、外側には+6㎜と言われています。これはAB段が、A段とB段が積層された構造だからです。段ボールの表面に来るのが、フルートの波の細やかなB段・裏面になるのがA段です。A段のフルートとB段のフルートの間に平らな紙が一枚あり、そこで折れ曲がる為に内側はA段の厚み5㎜×2枚分が入り込み、外側にはB段の3㎜×2枚分が出ることになるそうです。

このように段ボールの厚みごとに寸法の設定の仕方が変わるので注意が必要ですが、特性が理解できれば、あまり難しい事ではありません。


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