- 包装のちょっとイイ話
- 箱の大きさを決める -包装設計のススメ7-
箱の大きさを決める -包装設計のススメ7-
2021年11月5日
みなさんは箱の大きさがどのように決まるかご存知ですか?商品の大きさから決まるのは当然の事ですが、運び易さがポイントになります。
物流で気をつけたいサイズ感
運び易さ以外に、箱の大きさを決める時に気をつけたいのが、下にあげるポイントです。
- パレットの大きさ
- 倉庫などラックの棚の大きさ
- トラックの荷台や海上コンテナの大きさ
どれも商品が輸送される時に関連するものです。
パレットの大きさ
量産される商品の輸送にはパレットが利用されます。その為、パレットからはみ出さず、並べた時に隙間が無いのが理想的です。箱の下に隙間が出来ると輸送中に箱が移動して偏ることが原因で荷崩れを起こす場合があります。また、段ボール箱は、端の部分(周辺)に圧縮強度がある為、箱の中央に力が加わると、箱の潰れが発生し中の商品にダメージが発生する場合もあります。
日本では1100㎜x 1100㎜がよく使われるパレットサイズですが、EUでは1200㎜x 800㎜が主に使われます。色々な事情で異なるサイズが使われるので注意が必要です。(下の写真は、当社の開発したフリーサイズ両面メッシュパレットです)
倉庫にあるラックの高さ
以前はパレタイズ(パレットに荷物を積み結束する事で一塊にしたもの)状態のまま、積み上げる事もありましたが、最近ではラックにパレットごと並べられる場合があります。コストコやIKEAでも見かけるアノ状態です。ラックの棚には当然制限があるので、高さ方向も意識しなければなりません。
トラックの荷台や海上輸送用コンテナ
出来るだけ多くの荷物を効率よく送る為には、トラックの荷台サイズや海上輸送コンテナの大きさも確認します。
荷台やコンテナのサイズから輸送効率の良いパレットのサイズを設定し箱のサイズを決めて行きます。トラックの荷台サイズはメーカーによってバラツキがある為、それほど細かく決められないですが、海上輸送コンテナは国際規格になっており、パレットのサイズから決める事は有効です。特に1100x 1100サイズだと効率が悪いとなる場合は有効です。
物流環境が箱のサイズに与える影響についてご理解して頂けたでしょうか。弊社に限らず包装設計をする会社にとってはユーザーの物流環境を知ることは「良い設計」を行う上で大切なことです。お客様におかれましても情報提供に、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。
hs_Vol0036
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