固定包装とは -包装設計のススメ9-

2021年11月18日

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包装設計には色々な技法があり、工業包装ではクッションで衝撃を吸収される「緩衝包装」と「固定包装」という区分があります。今回は固定包装について説明します。

商品を守る為に固定する

固定包装と言われてもピンとこない方も多い方もおられるはず。最近よく見る物としてはAmazonの通販で使用される商品がフィルムで固定されている梱包があります。箱を開けると底に敷かれた段ボールパッド一枚に書籍や日用雑貨など固定されてくる“アレ”です。輸送中に商品が箱の中で移動しないよう固定するのが、その名の通り固定包装です。

腕時計もどちらかと言えば固定包装です。時計って歯車とかいっぱい入っているから精密機器だと思っていませんか。私も入社した時そのように思ってました。しかし、腕時計は日常生活で腕につけて使う物。常時振り回され、うっかり机の上から落とされたりとアクション映画のスタントマンも驚きのハードな日々を送っています。腕時計はこのような状況でも簡単に壊れないよう、元々頑丈に出来ています。輸送時に擦れて表面が傷付かないようフィルムを貼ったり、ガラス面が割れないよう包装容器の蓋との間に隙間はありますが、落下や振動の衝撃を吸収する機能はありません。

スマホやタブレットの箱は頑丈に出来ていますが、あれも箱が歪んで液晶が割れないようにするための工夫です。

固定包装の注意点

さて、壊れ難い物は固定包装で良いと書きましたが、とりあえず箱に入ってるだけではありません。商品が壊れ難いとはいえ、何度も箱の中でぶつかれば、すり傷や当て傷がつきます。また書籍などは角をぶつけると潰れてしまうので、箱の内側に隙間を作って商品を固定する必要があります。

組み立て家具を買った事のある方は経験があると思いますが、側板や棚板が並べてある端の部分に細長い発泡スチロールが入っていたり、棚板がズレないよう段ボールの板が入っていたりします。これは落とした時に直接地面に角がぶつかったり、板同士が移動して擦れる事を防いでいるのです。

以前も書いたと思うのですが、絶対に落とさず、どこにもぶつけないで荷物を輸送する事はとても難しい事です。その為、商品の変形防止の配慮は必ず行います。

固定包装してみよう

最近ではインターネットを利用して、使わなくなった物を売買する事がとても普通になりました。動画投稿サイトを検索すると色々な梱包テクニックが色々紹介されています。そこで包装設計を行う立場から固定包装についての注意点を説明します。

1、壊れやすいか確認する
外観を見ながら、折れやすい突起や細長い部品が付いていないか確認します。また割れやすそうなガラス、薄いプラスチックの面が無いかも気をつけましょう。購入した時に、壊れやすい商品だった場合は、注意が必要です。

2、補強する
細く折れやすい突起がある場合は、箱から大きく距離を取り、弱い部分を補強する為に丈夫な段ボールで保護する事も必要です。この時商品にテープを貼ってしまうと綺麗に剥がれなかったりするので注意が必要です。

3、包む
擦り傷などから商品を保護するため、プチプチやクッションシートで商品を包みます。落としても壊れ無いような物(プラスチックでできた玩具など)は、透明なポリ袋に入れるだけでも大丈夫です。

4、固定する
箱の中で商品が移動しないように固定します。プチプチシート丸めて隙間に入れたり、段ボールの板で壁を作って固定する事も効果的です。

5、綺麗な箱を使う
折れ曲がって上から押すとすぐに変形するような箱、破れた箱、歪んだ箱を使うのは辞めましょう。受け取った人が不愉快なだけで無く、運ぶ時に問題が発生しやすくなります。例えば変形した箱を、段積みすると上からの圧力が商品に加わってしまったり、箱が輸送中に転がって商品に衝撃が加わることで、ダメージを受け易くなります。動画の中には、商品の大きさに合わせた箱の作り方も紹介されていますので、梱包箱にも注意して下さい。

包装用資材を購入する

今ではホームセンターや100円ショップなどで、梱包用資材が購入出来る様になりました。ほとんどの商品は、プロが使っているものと同じですが、個人で購入しやすいよう少ない量で販売されています。自分が商品を購入した時の包装の様子を思い出して梱包して頂くと、きれいに出来上がるのではないかと思います。

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会社概要 包装設計 の情報など、色々紹介しています。詳しくはアイロップ株式会社のトップページからご覧ください

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