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アイロップの流儀 スチール編 ーPart2-
2024年9月27日
この度の令和6年9月21日から発生した能登地方を襲った大雨災害により、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
みなさま、9月も終盤。3連休あたりを境に一気に気温が変化したように感じます。
「いつまでこの暑さ続くの!終わりがあるの?」と不安に思うほどの暑さでしたが、朝晩はエアコン無しでも過ごせるような日が増えてきたと感じるこの頃です。
さて前回に引き続き弊社のスチール開発の事例をご紹介させて頂きたいと思います。今回は弊社ベテラン技術者が大好きなお酒も喉を通らなかったとか・・・という開発案件となります。
ガラス横置き輸送容器
弊社のベテラン技術者が「過去最高に難易度が高かった!」と漏らした容器です。海外からガラスを輸入する為の容器ですが、ガラスは斜めに立てかけて輸送・保管することが一般的。斜めに持たれ掛けさせる方が前後の工程で扱いがし易く、またガラスが自重で割れてしまう恐れから回避できるためです。
ですが、その時受けたご依頼は「このガラスは特殊なガラスなので通常とは異なり寝かせて平積みで運びたい」とのお話。ガラスの生産ラインとその後のアッセンブリー工程のラインの都合でどうしても寝かせる必要があるとのことでした。
また
①全面をパネルで囲って欲しい&全てのパネルを別々に取り外せるようにして欲しい。
②パネルの取り外しと取り付けは縦方向で行いたい。
③パレットにガラスを積載後にガラスの振れ止め(容器内での固定)機能が欲しい。
とハードルはどんどん上がっていきます。弊社の技術者が悩みに悩んだ上で産み出したのがこちらの仕様となります!
☆分かり易いようにパネルごとに色を分けておりますが実物はこんなカラフルな容器ではありません(笑)
特に悩まされたのが③の条件である「振れ止め」でした。容器の中にガラスを収納していく作業の為の隙間も必要ですが、隙間が大きくなれば「振れ止め」機能で要求される「隙間埋め」も大きくなります。
どれくらいが適正なのか?をお客様の梱包作業現場で確認しながら(製造現場である中国にも出張)その方法、材料と一つ一つ最適解を探っていきます。技術者曰く「お客様のプロジェクトも大きな話だったので、締め切り日が近づくにつれて大好きな晩酌も2合以上はすすまなかった」と。(普段は毎晩どのくらい吞んでたんでしょうね(笑))
スライドの動きを前後の動きに変える!
弊社の設計は殆どの場合、動力を用いないものです。人の力だけで作業できる仕様となっています。
今回は下図のように中央にあるバー(青色)を横にスライドさせることによって容器内での振れ止めになる部分(灰色)が前後に動くことによりガラスを固定する機能となっています。
容器を上から見ると下のように「振れ止め」が容器内側に飛び出します。(各パネル毎で操作します。)
苦労して完成に近づけたが・・・
こうして完成した容器。サンプル作成を行い、輸送試験での検証なども行ったとのことですが容器とは別の事情でお蔵入りになってしまったとのことです(泣)
弊社にご依頼頂くお仕事は数年先完了のプロジェクトであることも多く、様々な事情でクロージングとなることもあります。大変残念なことではありますが一方で「次世代の新製品」に関わらせて頂けること=まだ世の中では実績がない包装仕様=「アイロップの技術力」を認めて頂けている、と自負しております。
そして汎用品の開発へ
弊社ではこれまで多くのお客様向けにオリジナル容器を開発して参りましたが、最近では汎用品の開発にも力を入れております。もちろん汎用品とは言ってもそれぞれのお客様のご事情に合わせた変更・オプションなども対応させて頂きます。一例としてパレット台車STをご紹介させて頂きます。
パレット台車ST(エスティ―)倉庫内で商品をスムーズ移動させる折り畳み式台車 | 包装設計と物流改善のアイロップ株式会社 (ailop.co.jp)
★この「パレット台車ST」が研究者・エンジニア向けのメーカー・代理店比較サイトの「メトリー」
https://metoree.com/products/79833/で紹介されました。
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編集後記
前回、私の田舎の空撮映像をお届けしましたが今回は愛知県と岐阜県の県境を流れる木曽川付近の映像です。これを撮影した頃からドローンの規制が厳しくなりだして機体の登録制度(国土交通省)が始まり、飛行禁止区域が厳しくなったり。今でも一定条件を満たせば国家資格無しでも飛行させることは可能ですが、これからは物流面での活用が期待されていますので今のうちに資格を取得するか迷っております。
実際のところは電気・気象・航空法などなど学ぶ分野が多岐に渡っていますのでお勉強は頓挫しておりますが(´;ω;`)
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