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「脱プラ」への挑戦は今に始まったことではありません!!
2024年12月4日
マイクロプラスチックによる環境汚染が問題視されて「脱プラスチック」の機運が高まっている昨今ですが今から30年ほど前にも同じようなことがあったのを皆さんはご存じでしょうか?「プラスチックを燃やすとダイオキシンが発生する!」「ダイオキシンは発がん性物質だから人体への影響が心配だ!」と騒がれたことがありました。実際、ダイオキシンは毒性があり難分解性の物質のため、環境に放出されると土壌や水環境中に長く残ることが知られています。ただプラスチックだけではなく何を燃やしてもダイオキシンが発生する可能性はあることが発表され、次第に「脱プラ」よりも適材適所でのプラスチックの使用が広まっていった感じでした。
さて今回はそんな「脱プラ」に20年ほど前に取組んだ弊社の事例を紹介したいと思います。
IHクッキングヒーターの梱包改善
★写真はイメージです。実際の包装仕様検討を行った製品とは異なります。
今では当たり前のように見かけるようになったIHクッキングヒーターですが包装改善のご依頼を頂いたのは20年ほど前。当時は製品についての弊社の知識も少なくIHとはなんぞや?と言ったぐあいでした。
参考:IHとは電磁誘導加熱のことであり電流を流した「コイル」から発生する「電磁線」がヒーター面(トッププレート)に密着した鍋を通る際に「うず電流」となり、鍋そのものを発熱させる仕組みです。(東北電力HPより抜粋)
尚、トッププレートは耐熱強化ガラスで出来ています
発泡スチロールの使用をやめたいんです!
先ほどもお話ししましたが当時も今と同じように脱プラが叫ばれた時代でした。その後、ダイオキシンはサンマを焼いても発生すると聞いた覚えがありますが・・・。そんな環境への意識が高まっているときに改善検討のご依頼を頂いたと思います。
現行の包装仕様はご覧の通り。天面は両サイドに発泡スチロールで保護されており底面も同じように配置されています。製品重量は15kg程度です。
ビルトインタイプですので現場現場施工時の荷扱いも考慮した落下試験が条件に含まれていました。
包装仕様を変えたい理由はなんですか?
発泡スチロールが梱包材に使用されていると聞くと「壊れやすい製品だから」とか「丁寧な荷扱いが必要とされる製品だから」と言ったイメージをお持ちになると思います。
他には大量生産される商品だから梱包材の単価が安くなる(初期投資の金型代は必要になりますが)、包装作業性が良い・・・などでしょうか?
しかし一方で環境に悪影響を与える可能性がある(マイクロプラスチック問題など)や包装資材の置き場所に場所を取る、廃棄性が悪いなどのデメリットもあります。
理由は1つでは無いことも多いのでご相談頂くお客様それぞれでのご事情を良くお聞きした上で弊社では対応をさせて頂いております。
今回はどちらかと言うと後者の環境への影響を懸念されて、言うことでしたのでオール段ボールでのご提案をさせて頂きました。
丈夫な部分を見つけて如何に固定させるか?
お客様に製品のことを詳しくお聞きし、製品サンプルをお借りして確認すると製品の下部(稜線部)は頑丈であることが分かりました。そこで両サイドから挟み込むように固定しながら(下図の青い部分)前後の動きも止める(下図の赤い部分)底パットを考案。これでケース内での動きは抑制できます。
一方で天面はガラス面であることも考慮して出来るだけ触れないようにするのがポイントとなります。両サイドのパットの上部をスリーブ(筒)状にして箱の中での上下方向の動きを抑制するようにしました。そして完成したのがこの仕様になります。(実際には製品の底角部が当たる部分に隙間を設けて落下試験対策を行ったりと様々な工夫が施されています)
落下試験を合格、予算もクリアー、作業性も現行と遜色なしで上々!と思われたのですが、残念ながら仕様以外でのハードルもあり見送りとなってしまいました。
あれから20年以上、IHクッキングヒーターも市民権を得た今、再トライしたいところです!
弊社ではお客様のお困りごとを一つひとつ丁寧にお聞きし、現状を良く分析させて頂いた上で最適な仕様を提案させて頂きます。
今年も残り少なくなってきましたが来年も「困ったらアイロップ!」で宜しくお願いします。
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