お客様と一緒に…段ボール工場見学 2022年6月

2022年6月17日

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今回のアイロップインフォメーションはお客様とご一緒した弊社の協力メーカーである川瀬彦株式会社の工場見学の様子を紹介します。仕事がら段ボール工場への訪問がすっかり当たり前になっている弊社のスタッフも、お客様との同行訪問で飛び出す質問に、忘れていた新鮮な驚きがあったようです。それでは早速見学の様子を振り返ってみましょう。

お客様と工場について

一緒に見学したのは、みんなが知っている有名大手家電メーカー の皆さんです。同行したのは、弊社名古屋営業部の前田部長と営業担当の成田部員。
見学させて頂いたのは、兵庫県伊丹市にある川瀬彦株式会社。川瀬社長自ら工場の案内をして頂きました。

このお客様からは、海外で製造されている商品の包装用段ボール容器のコンサルティング業務を受託しています。弊社は依頼のあった製品に合わせた包装設計⇒サンプル作成⇒包装貨物試験⇒設計データ(3D、2D)の提供 まで行い包装容器の提案をしています。

日頃はこのような形で交流をしていますが、今回は包装への知識をより深めたい・若手技術者の教育を行いたいとのご意向から工場見学を行う運びとなりました。

工場見学スタート

川瀬彦さんはもともとは包装資材を専門に扱う商社でしたが、段ボールのケース製造や抜き加工の自社工場もあり、段ボール事業にも力を入れています。最近ではカッティングマシーン(CAM)とインクジェットプリンターを導入し、段ボールを使ったディスプレイ事業にも積極的に取組まれています。それでは段ボール工場の様子を紹介していきます。

工場での見学は材料入荷~ケース製造~抜き加工~各種手加工の流れでご案内しました。材料入荷の時点から多くのご質問を頂きました。「段ボールシートは在庫で持っているの?」「なぜこのシートは一方向にだけ罫線が入っているの?」などなど

段ボールシートに一方向だけに罫線があるのはなぜ?(答えは最後のQ&Aで紹介します)

プリスロの構造を教えて欲しい!

そしてプリンタースロッターと呼ばれる印刷と罫線、溝加工が一度に出来、A式ケースを自動で製造出来る設備の前ではどのような仕組みでその工程が一度に行えるのか?など流石は大手電機メーカーの技術者!という質問が沢山出てきました。(プリスロの動画はこのページの最後に紹介しています。)

という訳で、設備を止めて中を見せて頂きました。

 

川瀬社長は機械を止めて内部構造を一つずつ丁寧にご説明してくれました。このプリンタースロッターで多い日には180品目の箱を製造することもあるそうです!(川瀬社長、オペレーターの皆さん本当にありがとうございます。)

プリスロでケースを作る時に使用する”手穴用の抜き木型”たくさん種類がありますね

その後、段ボールケースの継代を糊貼りしていくラインやトムソン加工機(型抜き加工)などを見学頂きました。

フレキソフォルダグルワー A式ケースを自動で接着します

 

ステッチャーでの段ボールブロックの組立て ステッチャーは段ボール専用の大きなホッチキスの事

 

ボンドコーターで発泡スチロールのブロックにホットメルトを塗り 段ボールのパッドに貼り付けます

 

トムソン加工に使用する抜き木型の説明の様子 聞いている皆さんも真剣そのもの

 

トムソン加工された段ボール この段階では周囲の段ボールも残った状態です

 

抜き木型は写真の部分から機械の中に取り付けられます

最後には最近導入したばかりのインクジェットプリンターを実際に動かし段ボールにカラープリントされていく工程も見学させて頂きました。その出来栄えは段ボールに印刷したものとは思えない程、きれいな仕上がりになっていました。

これがインクジェットプリンターです 印刷状態が見たい方は、是非当社へお問い合わせください・・・っていうか写真が無いので掲載できませんでした(泣)

見学後のお客様(大手家電メーカー)からの感想

特に、若手技術者は初めての工場見学で、プロセス/設備/型/作業・管理内容を実際に目にし更に対話により、知識の向上に留まらず今後の設計活動にも役立ち非常に有意義でした。現場・物作りを知った上での設計の重要性を再認識しました。とのことで、お客様からは、見学して良かったと大変好評でした。

Q&A(一問一答)

お客様からの質問とその回答をまとめました。

段ボールシートは在庫で持っているの?
殆どは必要なサイズのものを必要な量だけ都度、調達。材料の最低発注単位はあるが材料ロスは出来るだけ減らす為。
 (コルゲートメーカーから)入荷した材料に一方向だけ罫線が入っているのは何故?
コルゲート(貼合)する段階で流れ方向には罫線を入れることが可能。自社内での加工工数を減らす為。
  
木型についているスポンジは何の為?
トムソン加工した後に木型からシートが外れやすくする(跳ね出し)の為の他、罫線割れを軽減させたりなどの効果がある為。
  
(工場内で)湿気や湿度の管理は行っているの?
大手メーカーでは行っている会社もあるが一般的には行っていない。その為、季節・天候によって機械の調整をこまめに変えたりしている。
  
A式ケースの継代の最適寸法は?
設備によって異なるが30~35mmぐらいが一般的。

川瀬社長と社員のみなさん工場見学させていただき大変ありがとうございました

見学させていただいたのは

〒664-0844 
兵庫県伊丹市口酒井2丁目9番8号

川瀬彦株式会社

弊社も古くよりお取引させていただいています。段ボールだけでなく各種包装資材の品ぞろえも豊富です。

川瀬彦株式会社さんのホームページはこちらから
 

今回の工場見学で紹介したプリスロの動いている様子はコチラの動画でごらんいただけます

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