駐在員による中国現況レポート③

Vol.117

2020年10月12日

世界中の経済活動回復の見通しが不透明ななか、コロナ発祥地である中国では、世界に先駆けて経済活動を再開。4~6月の実質GDPは、世界の主要国が軒並みマイナスを記録するなか、唯一プラス成長となった。
懐疑的な意見はあるものの、当局の発表では、中国大陸全体のコロナの1日の感染者数は、今では20人を下回っています。
中国の現在は今、どんな感じなのでしょうか。
アイロップインフォメーションでは、コロナ禍の中国の状況について、過去2回に渡り当社現地駐在員の生のレポートをお伝えしてきましたが、今回はその第3弾、コロナ後景気回復を持続する中国の現在の状況について、レポートをお送りします。

市民生活の現況

日本では緊急事態宣言が解除され、徐々に市民生活は元に戻りつつではあるものの、外出時にはマスクを常用し、到る所でソーシャルディスタンスを促され、緊張状態は続いていますよね。
中国の市民生活は今、どうなっているのでしょうか。上海に駐在する社員のレポートです。

<駐在員レポート>
『各店舗ショッピングモール、飲食店は通常営業しており、人で溢れている。
以前はコロナ対策が徹底されていたが、現在では注意喚起の表記はあるものの、守っている人は少なく、普通に三密状態。
マスクをしている人もあまりいない。ほぼコロナ前の状態に戻った感がある。』

企業活動

<駐在員レポート>
『工場への訪問は、依然として厳しく管理されており、以前のレポートでお伝えした状況と同じく、健康コードの提示と体温測定、事前申請が必要。移動についても、外国人に対しては厳しく管理されており、パスポート、健康コード、行程記録の提示をして通行証を発行してもらわなければならない。
しかし中国では元々コロナ前よりWechatなどを使ったリモート会議が浸透しており、取引先との打ち合わせに対し不都合は特に感じていない。』

 企業活動へのコロナの影響は、今ではそれほどではないようです。

景気回復を続ける中国経済状況

4~6月期の中国の実質GDP成長率は、前年同期比+3.2%と、1~3月期の▲6.8%からプラスに転じた。
三次産業と比べてコロナの影響を大きく受けた二次産業の回復が大きく、特に政策的後押しもあり自動車の販売が伸びている。当社の現地社員も、購入補助金制度を利用してこの時期3人が新車を購入した。
コロナ感染拡大で中国の工場がストップした際、日本政府は20億ドルを用意してサプライチェーンの国内回帰を支援することにしたが、結果多くの日本企業が中国から撤退することなく留まり、日本回帰はあまり進まなかったようです。
その大きな理由が、「中国の市場が一番大きく、製造したほとんどの製品が中国で消費されるから」であり、生産拠点を中国から移動させるのは合理的ではないという判断だったようです。
当社のお取引様も日本回帰されたところはありませんでした。
成長の柱である三次産業は、情報通信やソフトウェア関連、ECサイトなどオンラインサービスを主体とする小売は好調である一方、ホテルや飲食などは回復が少し遅れているようですが、コロナで新しいサービスも生まれているようです。

コロナ後に発生したサービス

外国人の中国入国状況

一時期、海外からの入国は全面的に制限されていましたが、現在は有効な三種類の居留許可(商務、私人事務、家族訪問)を有する外国人の入国を許可しているようです。
居留許可を持たない場合は、中国国内目的地の省レベルの外事弁公室或いは商務庁の招聘状が必要とのこと。
また、搭乗前3日以内の新型コロナウイルスPCR検査陰性証明が搭乗手続に必要となるようです。
しかし中国に入国したら、前回のアイロップインフォメーションで駐在員の体験をお伝えしたように、14日間隔離されることは変わりないようです。
中国当局の発表では、現在の中国大陸全体の一日の感染者数は20人を下回っており、そのほとんどが海外からの入国者ということで、海外から戻ってくる中国人および外国人に対する入国に関しては依然厳しく管理されているようです。
日本の外務省は現在、中国全土について感染症危険情報レベル3(渡航は止めてください。(渡航中止勧告))を発出しています。
情報は流動的ですので、随時外務省、中国大使館のHPで正しい情報をご確認ください。


当社駐在員による中国現地レポート第3弾、いかがでしたか?

中国では、市民の間ですでにコロナ前と変わらない環境に戻った感があるようです。人々の関心も、アメリカとの貿易摩擦の方に集まっており、コロナの話題はあまり多くないそう。
中国の復興は、前回のアイロップインフォメーションでお伝えしたように、政府のITによる徹底した人民の管理が功を奏したと言えそうですが、世界中が打撃を受けているなか、コロナ発祥地である中国だけが元気なのも、正直複雑な気持ちがしますね。。。いずれにしても、1日も早く世界中のコロナが終息することを祈りたいと思います。