事例で見る いつでも使える 包装のアイデア”5選”

Vol.144

2022年12月5日

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私たちの会社へご相談されるお客様の多くが「包装の見直しってどうしたらいいの?」と悩まれています。そこで、今回は弊社が過去に日本パッケージングコンテストに出品した事例を見ながら、皆さんのお役に立つ包装改善のヒントを紹介したいと思います。題して「目で見てわかる 包装仕様の合理化ヒント集」です。

一個ずつの商品の梱包をやめる 2008年受賞

容器 プラコン 内装材 サンペルカ

プラコンで商品を出荷する時、商品同士の接触を防ぐために、一個ずつエアキャップやPE緩衝シートで巻いたりしていませんか?或いは、商品の間に一枚づつ段ボールのパットを挟んだりしてないでしょうか? 使用している保護シート自体は安価ですが、作業自体に時間がかかっていますし、使い終わったシートはゴミになっているはずです。そこで商品形状にくり抜いた緩衝材を使って商品を固定する仕様にすることで、作業時間と廃棄物の低減に役立ちます。

改善前の状態 商品一個づつを緩衝シートで巻いていました
 
商品の入ってない状態 形の異なる三種類の商品が固定できる内装材になっています

可視包装にする 2011年受賞

天底トレー方式による荷姿と段ボールトレー

大きな商品を完全に包む包装形態にこだわっていませんか。工業製品を専用のトラックなどでドアtoドアで納品している場合は、輸送上のダメージの発生頻度は、通常の路線便に比べると少なくなります。 また、見せることによって輸送に関わる人たちへの注意喚起にもつながり、丁寧に扱っていただける場合もあります。 包装資材の使用量低減は、脱炭素にもつながる環境配慮にもなります。

写真(左)段ボールトレーの展開状態 (右)従来使用されていた外装ケース トレー2個の面積と段ボールケースの面積が同じであることがポイントです
 
段ボールトレーの組立ての様子 折り曲げで組み立てるだけで固定できます

空間を立体的に活用する 2012年受賞

外装容器を折り畳み式合板コンテナにした自動車部品のリターナブル仕様

複雑な形の商品を集合包装する時に気をつけたいのが、立体的に商品を重ねる事。この事例では、一方が大きく、もう一方が細くなっている商品を、天地方向で向き合わせることで、空間使用率を高め、輸送効率を大幅にアップさせました。 いびつな形状の物を単純に並べると、隙間が大きくなりがちですが、平面的なレイアウトを立体的なレイアウトに変えるアイデアで、輸送効率がアップし、輸送費の低減やCO2排出量の低減にもつながります。

穴の開いた仕切り板を使用することで商品を固定します
 
仕様変更前は真空トレーを使用し商品を平面に並べ段ボールケースに収容していました

共通化する 2018年受賞

段ボールのブロックを共通化した固定包装の事例

大きさの異なる商品の場合、複数の固定材(内装材)を準備するのが当たり前と思っていませんか?しかし、端面部分の形状が同じで、長さが異なる商品の場合は、両側の固定材と中間部分の部品を別パーツにするなどの工夫を行う事で、梱包材の共通化を行う事が可能です。 梱包材の種類を減らすことは、発注管理の業務工数の低減や、梱包材の在庫保管スペースの削減に有効です。また、段ボールメーカーへの発注単位を増やすことで、購入コストの低減につながる場合があります。

梱包のイメージ

パレットとラックの機能を一体化する 2021年受賞

板状の商品を縦に並べて運ぶ事が出来るハイブリッドパレット

輸送時の商品の積み方を工夫することで荷役の効率化が可能です。板状の商品を平積みすると、商品の面積が大きいほどトラックへの積載効率は低下します。輸送に使用するパレットをラック形状にすることで、立てかけて輸送することが可能となり、空間を立体的に使用することが出来ます。また、1,100×1,100サイズのパレットを使用しても商品に発生するたわみも少なく、荷役効率もアップします。(これは棒状の商品でも同じかもしれませんね。)

従来はパレットに平積みしていました 商品の大きさに応じて平面の面積が必要で非効率でした
 
棚板を取り付けて使用することで箱型の荷物の段積みも可能です だから”ハイブリッド”なのです

アイロップでは過去から様々なアイデアを活かした、包装設計を行っています。今回の事例を見て具体化を検討される場合は、是非、弊社にもご相談ください。

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