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~段ボール編~
SDGsに最適な包装資材とは?③
~段ボール編~
Vol.134
2022年2月15日
SDGsに最適な包装資材とは?シリーズも今回で第3段。
シリーズ①~スチール編~、シリーズ②~木材編~に続き、今回は最も馴染みのある包装資材、段ボールについて、SDGsの視点から資材の特性をご紹介します。
段ボールはリサイクルの優等生
段ボールはリサイクルシステムが確立されており、95%が回収されています。
段ボールのリサイクルシステム
市場で使われた段ボール箱は資源として回収され、再び製紙工場へ送られ、新しい段ボールの原料となります。
段ボールを作るための原料は古紙とパルプですが、段ボールは回収された古紙を90%以上使って製造されています。「段ボールは段ボールから作られる」わけです。
また、段ボールは水だけで繊維状に戻るので、リサイクル製造過程での環境負荷も低い資材です。
またリサイクルされなかった段ボールも、その原料が古紙とパルプ(木材)なので、たとえ焼却処理したとしても、前回の記事でご紹介した木材と同様、廃棄に伴う二酸化炭素排出が発生しないカーボンニュートラルな素材と言えます。
FSC認証の段ボールも
前回の記事で、適正に管理された森林から産出した木材などにFSCなどの認証マークを付ける制度が国際的に設けられており、認証マークの付いた木材を使用することは、二酸化炭素排出量の削減に寄与することになるとご紹介いたしましたが、パルプが原料の段ボールにも、同じ条件を満たした製品には認証マークを付けることができます。
FSC認証マーク
FSC認証ラベルは、生産、加工、流通管理に関わる全ての企業が認証を取得していなければ、製品に表示することはできません。段ボールの場合、段ボール箱に加工する段ボール工場はもちろんのこと、その原材料となる段ボール原紙を製造する製紙工場でも取得が必須です。
昨今、認証マークの付いた段ボールしか扱わないとしている企業も増えてきているため、段ボールメーカー、製紙メーカーでも、FSC認証を取得する企業が増えてきているようです。
FSC認証ラベル付きの段ボール箱
また、FSC認証やPEFC認証を受けた森林から産出された木材や紙製品などを、適切に管理・加工していることを証明する制度として、CoC認証が設けられています。CoC認証は、「森林管理認証されている森林から切り出された木材が、最終製品となるまでの間、製品の所有者を持つ全ての事業体」が対象となり、この加工・流通の過程で、どこか一度でもCoC認証されていない業者に所有権が移ると、それ以降、FSC認証製品として取扱うことは許されないということです。CoC認証の対象となるのはFSC認証製品の所有権をもつすべての組織であり、これには伐採業者、加工業者、製造業者、流通業者、印刷業者、小売業者などが含まれます。
SDGsの視点から見た場合、同じ素材から出来ている点で木材同様、段ボールもSDGsに適した資材と言えそうです。木材と比べて耐久性には劣るものの、段ボールはリサイクルシステムが確立しており、使い捨ててもゴミにはならない点で、環境に良い資材だと言うことができると思います。
段ボールは、一般市場において最も多用されている包装資材だけあって、製造側、購入側双方の意識が非常に高く、業界全体の努力があって今日のシステムが確立されているのだなと感じました。
当社も、段ボールの包装資材を多数設計しております。
次回はいよいよ最後の資材、プラスチックについてご紹介いたします。お楽しみに!
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